成田空港からロサンゼルスに出発するANA006便の機内で酔っ払いのアメリカ人の乗客同士が殴り合いの喧嘩になり、飛行機の出発が1時間半遅れるという騒ぎがありました。
乗り合わせた乗客が機内で撮影した動画がYouTubeにUPされています。
この後、この赤いシャツの乗客は飛行機を降ろされ、その後もANA職員に暴行を加えたとして現行犯逮捕されたとのことです。
さて、この事件を巡って論点になっているのはCAの対応です。勇気を出してよく対応したとか、保安要員としての役目を果たしていないとか賛否両論あるようです。
一部の海外メディアでは適切に対応したと評価されているようです。
“The airline staff did what they could to defuse the situation, and they reacted appropriately,” Hour told CNN.
Hour praised the flight crew’s response on Twitter: “For the record ANA staff and passengers handled the situation with grace and respect. They did the best they could to diffuse the situation.”
Fistfight Breaks Out on LAX-Bound Flight From Tokyo
こういう時に男性CAがいればより安心なのは言うまでもありませんが、個人的には動画に写っているANAのCAさんはよく対応したなあと思います。
ところで、機内でのトラブルで記憶に新しいのはシカゴで起こったユナイテッド航空の #Bumpgate事件。この時は警察を動員して乗客を強制降機させました。
この事件で世間から大批判を食らったユナイテッド航空はオスカー・ムニョスCEOを筆頭にオーバーブッキング発生時の対応方法を大きく見直しました。それによると、保安上・安全上の危険がある場合を除いて警察を使った強制降機はさせないとのことです。
さて話は戻って今回のANAのケース。これはまさに保安上の危険がある状況です。この状況なら乗客を引きずり下ろしても文句は言われなかったでしょう。罪のない客を引きずり下ろすユナイテッド航空と、安易に客を犯罪者扱いしないANA、この2社のスタンスの違いが面白いなあと思った出来事でした。