今日は貧乏人らしいくだらないエントリーになりますが、よろしければお付き合いくださいませ。タイトルの通りANAのファーストとビジネスどっちがコスパがいい?をテーマに、空港、ラウンジ、シート、機内食、アメニティなどを比較していきたいと思います。
①料金・必要マイル
まず一番気になるのが出費です。有償チケットはもちろんですが、たとえアワード搭乗だとしても支払うマイル数はかなりのものになります。
HND/JFK | HND/FRA | |
有償ファースト | ¥1,193,850 | ¥1,278,260 |
有償ビジネス | ¥599,850 | ¥538,260 |
特典ファースト | 150,000マイル | 165,000マイル |
特典ビジネス | 85,000マイル | 90,000マイル |
まず驚いたのがファーストクラスの料金が意外に安かったこと。誤解されないように言っておきますが、清水の舞台から飛び降りても買えません!欧米線は往復250万円くらいだと思っていたけど「想像していたより」安かったという意味ですね(汗)さすがに250万円のファーストを購入する客層は限られているのでしょう、昔に比べて半額くらいに値下げされている印象です。
一方で、アワードで予約した場合の必要マイル数は15-16.5万マイル。これだけのマイル数をポカンと払える人はマイル中級者以上でないと厳しいと思いますが、それでも今はファーストクラスにマイルを使ってもマイル単価10円に満たないのが現実のようです。(JFK:7.96円 FRA:7.74円)
続いてはビジネスクラスです。北米線、欧州線とも50万円超えの価格設定。ファーストの料金と比べれば約半額の料金です。果たしてファーストに2倍の料金を支払う価値があるのか、このあたりは人それぞれの判断になってくるところですね。
アワードで予約したときの必要マイル数は8.5-9万マイルです。欧州便はマイル単価5円台に突入するほど価値が低下しているようです。もう少し高い単価で使えていると思っていました(涙)(JFK:7.06円 FRA:5.98円)
②獲得マイル
HND/JFK | HND/FRA | |
ファースト150% | 10,084 | 8,892 |
ビジネス125% | 8,403 | 7,410 |
ここでは一般会員が一般的なマイル積算対象運賃で搭乗し、マイルをANAマイレージクラブに積算する際のシミュレーションをしてみました。するとファーストとビジネスで獲得できるマイル数の差は2,000マイルにも満たないという結果でした。2倍の料金を払っているのに獲得できるマイルは2倍にならないというなんとも悲しい結果です。
マイル単価5円として、差額は10,000円ということにしておきましょう。
ファーストクラスに乗る人はそういう次元で生きてない!
③空港ラウンジ
続いては空港ラウンジです。出発空港は羽田空港、会員ステータスは一般会員を想定して利用できるラウンジの違いを検証します。
まず、ファーストクラスの乗客はANAスイートラウンジを利用できます。シャンパンや高級ウイスキーが提供されていることや、Dining hで本格的な食事が楽しめるのがメリットです。しかしどんなに飲んでも市価2-3万円程度にしかなりません。
一方ビジネスクラスラウンジは庶民的な飲み物や食事が並びますw ビールにカレーうどんや焼きそばなどの炭水化物中心。市価3,000円程度でしょうか。
結果、スイートラウンジとビジネスクラスラウンジの価格差は27,000円程度ということにしておきますw
ファーストクラスに乗る人はそういう次元で生きてない!
④チェックイン荷物
大荷物での移動時に何気にありがたいのが預入荷物の個数です。私自身、荷物をたくさん預けたいがためにファーストを手配することがあります。以下がファーストクラスとビジネスクラスの手荷物規定です。
■ファーストクラス
個数:3個まで
重量:32kg/70ポンドまで
32Kg(70ポンド) の荷物3個まで
■ビジネスクラス
個数:2個まで
重量:32kg/70ポンドまで
尚、32kg以内の荷物を追加で1つ欧米線に預け入れると超過手荷物料金として2万円が徴収されます。したがって荷物1個分のアドバンテージは20,000円と計算しておきます。
これはお金持ちのファースト客でも荷物が無料で多く預けられれば嬉しいでしょう!
⑤シート
続いては最も長い時間を過ごす機内のシートです。まずはファーストクラス。ビジネスクラスのスペースの2倍のはあると思われ、価格の振れ幅に比例して広くなっているので料金相応の空間になっているかと思います。
一方のビジネスクラスです。ファーストクラスほどの広さはありませんが、フルフラットになるしサイドテーブルも広々としていて競合他社のビジネスクラスに比べれば限りなくファーストクラスに近いプラダクトのように思います。最近はビジネスクラスが快適すぎてファーストにアップグレードする人が減っているとも聞きます。
ファーストクラスの方が広々として快適だけど、ビジネスクラスでも十分快適。2倍の価格差に価値を置くかどうかはその人次第でしょう。
⑥アメニティ
次は機内で配れるアメニティの比較です。まずはファーストクラスではサムソナイトのポーチが配られています。3-4年前まではANAロゴ入りリモワだったのですが、今は改悪されてしまいました。市場価格は5,000円くらい…
一方のビジネスクラスは、NEAL’S YARDのポーチです。市場価格は1,000円もないところです。
マジモンのF客はROMOWAのポーチなんて持ち帰りません。機内で使う「使捨て品」って感覚で使ってらっしゃる方が多いです。が、もちろん私は安っいビジネスクラスのポーチでもお持ち帰りしてます。(結局は家で廃棄するのですが…)
アメニティポーチの差はせいぜい4,000円程度。
⑦シャンパン
まずはファーストクラスのシャンパン。ANAでは国際線就航以来、ファーストクラスでは一貫して高級シャンパンのKRUGを提供し続けています。値段は15,000円くらいとしておきましょう。
一方のビジネスクラスのシャンパンは銘柄は固定されていませんが、おおむね4,000-5,000円程度の銘柄なんじゃないでしょうか。グラスもフルートグラスではありません。
他にも赤白各3種ほどのボトルが積まれていますが、ANAはファーストでも1万円程度からそれ以下のクラスのワインしか提供していないので、全部飲んだとしても価格差は60,000円程度だと思います。
もちろん、ファーストクラスの乗客はそんな次元で生きていません!
⑧機内食 ステーキのボリューム
機内食のボリュームも意外と違いがあるポイントだと思います。ファーストクラスの肉はとてもボリューミーです。男性のこぶし大の大きさで出てくるのでかなり辛いものがあります。
一方のビジネスクラスはお上品なサイズで出てきます。写真では分かりにくいですが、2-3口でぺろりと食べられるサイズだと思います。
価格差にすると難しいですが、ファーストとビジネスでは肉の品質にも明らかな差があるように感じますので、10,000円くらいの差としておきましょう
ファーストクラスに有償多頻度で乗られる方は地上の高級レストランで会食があったりするので、機内ではラーメンとサラダくらいしか召し上がらないお客さんも多いです。
ファーストクラスの乗客は機内食なんておまけくらいにしか考えていないかもしれません…
⑨クルーとの会話
最後はクルーとの会話です。こればかりは相性やあたりはずれあります。フルサービスのおもてなしで迎えてくれるクルーもいれば、ややドライなサービスという感じの時もあります。しかしANAは比較的どのクルーにあたってもハズレは少ないキャリアだと思います。
社内コンクールで優勝したクルーにファーストクラスのサービスをしてもらったことがありましたが、非常に心地よいサービスでした。そういうCAさんが担当だと何だか得した気分です。
※写真はhttp://www.aviationwire.jp/archives/50976より引用
特にファーストクラスは8人に対して最大3名のCAが接客に当たります。これはビジネスクラスと比べても非常に密接なサービスだと感じます。ファーストのCAさんには余裕がありますから、世間話にはじまり、ソムリエCAにはワインのことを教えてもらったり、ワインに合う食事や食べ方を教えてもらったり、ファーストクラスのフライトはいつも特別な時間のように感じます。
CAさんの接客はプライスレスです♪
Bottom Line
以上、70万円ほどの運賃差があるファーストとビジネスですが、単純に金額で計算できる差を計測するとその価値の差は131,000円という結果になりました。あとはシートの広さの違いに569,000円の価値があると考えるかどうかだと思いますw
冷静に考えれば多くの人にとって57万円の価格差を正当化できるほど懐に余裕はないでしょうからビジネスクラスの方がお得という結論になるのかとは思います。
しかし、裏を返せばファーストクラスはお得度とかそういうセコい次元を超越した最高の贅沢席ということなのですよね!自腹では絶対に堪能できない贅沢をマイルで実現する、マイルって夢がある話ですね。それが私がマイルを貯める原動力の1つなのかなあと思います。
以上、ごみネタでした。