SQの中でも最高峰に位置付けられるプライベートルームのレビューになります。利用基準はスイートクラスもしくはファーストクラス利用者のみで、年間25,000SGD(約200万円相当)をファースト・ビジネスだけで飛行して得られるステータスであるソリティアPPSクラブメンバーですら入室を許されないラウンジです。
エントランス
エントランスはプライベートルーム/ファースト/ビジネスともにシルバークリスラウンジの入口から入室します。尚、余談ですがスタアラゴールドのエコ客のラウンジはクリスフライヤーゴールドラウンジという別のラウンジになっています。
シルバークリスラウンジのエントランスで搭乗券を見せると、翌日の搭乗券でしたが何の問題もなくラウンジに入れて貰えました。(シャンギ空港は出発と到着のフロアレベルが同じなので、乗り継ぎで到着した場合にはラウンジに寄ってから入国してもOKなのです。ただし、次の便の搭乗券を持っていないとラウンジには入れません。)
今回はスイートクラス利用者ということでプライベートルームまでアテンドしていただけます。まずは入口を右手に折れてファーストクラスラウンジへ進みます。
一応ファーストクラスラウンジの様子を撮影しておきました。これでも朝のラッシュ時などはかなり込み合います。ソリティアPPSクラブの会員は想像以上に多いのかもしれません。
Fラウンジ内をさらに奥に進みますと、プライベートルームへの入口につながります。
ここがプライベートルームへとつながる「関所」ですね。ここから先はマジF客以外、立ち入りを許されません。SQはこう言った上位クラス利用客への配慮・対応が素晴らしく、上位クラス利用客より上級会員を優遇しているのではないかと思われるCXとは考え方が全然違うように思います。
関所を通過するとそこはいよいよ「プライベートルーム」です。
SQプライベートルーム・設備
ラウンジ内はブラウンのカーペットを基調としたとても落ち着いた雰囲気。基本的にはF利用客はお一人様が多いということなのか、一人掛けの座席が多いイメージです。
まるで王宮のように高級感漂うラウンジです。
SQプライベートルーム・ダイニング
そして目玉となるダイニングエリアです。ただでさえ機上では豪華な機内食が振舞われるのですが、もちろんプライベートルームではフルコースの食事が楽しめてしまいます。
ダイニングエリアのテーブルにはしっかりとテーブルクロスが準備されています。
オーダー式の食事が中心なので、フードコーナーは一般的なラウンジのフードコーナーと比べても簡素で、提供されている品数もそれほど多くはありませんでした。
お昼過ぎの利用だったのでシャンパンで喉を潤しながら、早めのディナーを何にしようか考えます。
この時提供されていたシャンパンは、ピペのビンテージものだったようです。
フレッシュフルーツジュースはビジネスクラスラウンジでは堪能できない飲み物ですから、上位ラウンジに立ち寄った際は是非楽しんでみるといいと思います。
シンガポールらしく、紅茶はTWGブランドなのが嬉しいところです。
お昼以降の時間帯のメニューブックの内容はこんな感じです。選択肢が多くて迷ってしまいます。
ワインリストも用意されていました。
この日はこの後にフライトもなくホテルで寝るだけなので、思う存分ラウンジでフルコースの食事を楽しみました。まずはサラダから。美しい見た目です。
続いてはスープ。
そしてメインはSQのシグネチャーフードと言ってもいいロブスター。付け合わせがヌードルなのもアジア人の自分としては最高に嬉しいところでした。
ハンバーガーも頂いたみたいです。
ここでやめておけばいいのに、まだお腹に余裕があったので〆にベトナムフォーまで注文してしまいました笑
本格的なスパイスや調味料がおしゃれな容器に入れられて提供されました。
さすがにデザートまでは手が出ず、チョコレートとTGWティーを堪能してこの日は撤収です。
この後ラウンジを出て何食わぬ顔でイミグレに向かいました。当然イミグレではお咎めもなく普通に入国できました。
翌朝、この日はいよいよ成田便に搭乗しますので、再びラウンジにやってきました。同様にエントランスで搭乗券を見せると、プライベートルームは利用されたことありますか?と聞かれ、Yesと答えると、じゃあお進みくださいって感じで、特段のアテンドはありませんでした(笑)
朝の時間帯はラウンジのメニューも朝食モードになってしまいます。
この日はスイートクラスの機内でドンペリとKRUGを存分に楽しめるとので、ラウンジのアルコールは遠慮して、スイカジュースにしました。
シンガポール名物のラクサを朝食にしました。
それとエッグベネディクト。
搭乗前の食事はどうしても控えめになりがちです。ファーストに乗るときは胃袋がいくつあっても足りません。いかにセーブするかが肝要です。
Bottom Line
よくプライベートルームは「普通」「思ったほどのラウンジではない」といった評判を耳にします。確かにJALのエコチケでJGP持って香港のCXラウンジに行けばここで提供されている食事くらいは堪能できると思います。しかし、プライベートルームをプライベートルームたらしめているのは、何と言っても静かで落ち着いた空間と乗客一人一人のニーズに応じたきめ細かなサービスなのです。プライベートルームは出発ラッシュの時間帯でも比較的空いていて、スタッフの目が行き届きます。芋洗いラウンジでは絶対に体験できない自分だけの時間と空間、そしてパーソナルなサービスを受けられるのがプライベートルームなのです。搭乗前の過剰な食事のサービスよりも自分だけの時間、空間を世界中のVIPは求めているのかもしれません。