3/22、JAL日本航空はB777-200ER型機に「JALSKYSUITE(スカイスイート777)」を導入することを発表しました。従来のSS7、SS6とは異なるリバースヘリンボーン型のシートが導入されることが発表されていました。しかし、この新型シートに関してはいくつか気になる点もあり各所で騒がれておりましたが、六本木ヒルズで実物の展示があるとのことで早速取材に行ってまいりました。
他社ヘリンボーンとの比較を交えながら、このシートを徹底解剖したいと思います。
六本木ヒルズへ
シート展示が行われたのは六本木ヒルズです。1階のヒルズ カフェ/スペースで行われています。
入場して真っ先に向かったのが、今回発表されたリバースヘリンボーン型シートの展示場です。4席分のシートが展示されておりました。
まず目についたのが、モニターが固定式であること。CXシラスなど一般的なリバースヘリンボーンシートではモニターが格納式になってしまいますが、JALの場合は正面に常に固定されているタイプになります。モニターサーズも17インチと大型であり、この点についてはCXシラスよりも優れているように感じます。
そしてこちらが2席並びのシート。リバースヘリンボーンですので当たり前ですが中央にサイドテーブルがあります。上記のCXシラスと比べるとテーブルサイズは一回り小さいにようにも感じられますが、必要にして充分なスペースが確保されていると思います。
別の角度から。
長距離のフライトではコップやペットボトルや入国書類にガイドブック、スマホにラップトップにカメラ、とにかく沢山のものを持ち歩いてフライト中も使っているので、このような収納空間の広さはとても大切です。
正面から撮影したところです。座席幅は51~52cm。見た目はCXシラスに比べてやや細身に見えますが、具体的な数値で比較しているわけではないので、詳細は分かりません。
こちらは足元を含めて撮影したシートの写真です。
そしてフルフラット状態。
シラスのフルフラット状態。こちらの方が広く見えますが、JALのシートは展示用だった関係で、肘掛け部分をベッドに出来なかったので、その分狭く見えてしまっています。実際はもっと広いと思います。
そして、実際に座ってみます。
上の写真のように、センターのパーテーションのお陰で隣席の人は全く気になりません。
そして今回皆さんが一番注目しているであろう部分が足元!実はJALのプレスリリースにはこんな1文がありました。
”一部の座席で足元を立体的に交差させる工夫を行うなど、ゆったりとお休みいただけるようベッドポジション時は足元まで十分なスペースを確保”
はて、リバースヘリンボーンで足元が立体交差!?初めて見た時は一体どんな形状のシートになるのか、各所で話題になりました。
しかし実際に座ってみると、どこも交差していないし、足元の広さも充分。何が交差なのかよくわからなかったのでJALの社員さんに聞いてみました。
すると、こういう事のようでした。
棺桶上の足元が上図のように交差するように設計されているとのことです。なるほど、そういうことでしたか。
つまり、反対側のシートはフルフラット状態にすると座面が低くなる仕様のようです。
こちらが進行方向左手のシートのフルフラット状態の様子。座面まではスマホ3台分くらいの高さしかありません。正直この高さのシートには寝たことがないので、やや違和感を感じました。
実際にシートに横になってみるとこんな状態。サイドテーブルまでの高さが非常に高く感じました。
足元には隣の席の足が来ています。しかし交差していても充分な足元スペースは確保されていました。(その分、座面を下げているということです)
逆に進行方向右側の座席は、これまた座面がかなり高くなっています。これほどの高さのシートにも横になったことはありませんね…
以上が今回の発表で話題になった立体交差の仕組みです。
次はテーブルです。テーブルはモニターの隣に格納されています。この場所に格納されているタイプの座席は見たことがありません。
テーブルは下の写真のように、少し回転させて使います。食事中でもトイレに立ちやすい設計です。
そしてサイドテーブルの上には、ヘッドフォンの格納庫とミラー、そして電源などがありました。
最後に飲み物を頂けるとの事だったので、国内線ファーストクラスにも搭載されたことがある日本酒「旭鶴」を頂いて帰りました。
展示場の様子。
この他に、SS7、SS6も展示されており、3種類のシートの比較ができる非常に有意義な展示でございました。
詳細はこちら。
JAL SKY SUITE
お時間がある方は、是非遊びに行かれてはいかがでしょうか(終了済みです)
展示日時
・26日(土)、27日(日)11:00~19:00
Bottom Line
今回のリバースヘリンボーンシート、普通のシラスを採用していれば概ね好意的な受け止め方になったように思いますが、立体交差式のシートにしてしまったことで賛否両論のシートになりそうな予感です。JALの方いわく、交差式にすることで1列分シートが多くなっているのだとか。その分、特典席やアップグレード席に開放してくれれば嬉しいですね♪
しかし、中央2席のシートはハズレにしても窓側のソロシートは立体交差がないので、快適なシートになるのではないかと私は思います。CXシラスよりはややコンパクトになっている感は否めませんが、それでも欧米線に導入されている2-3-2配列のSS7よりは随分と改善しているように感じます。欧米線とアジア線でシートプロダクトの逆転現象が起こっているようにも見えるくらい、このシートは良いシートだと思います。
B777-200ER全11機はすべてこのシートに改修され羽田発着のバンコク線、シンガポール線、ホノルル線に導入されるとのことです。実際に乗りに行くのが楽しみです♪
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